三日月 松谷 みよ子
いかついくちばしを胸ふかくさしいれ
くらい森をみはりながら
ふくろうは かんがえる
生まれてくる子には
赤い三日月をとってやろう
上にのってゆうらりゆれたり
ころがしたり
くわえたりしてあそぶだろう
森がそこだけ
ぼうっと ひかるだろう
きのこなんかも ひかるだろう
やがて父親となるふくろうの
いかついくちばしが つぶやいている
小学校の国語の教科書に載っていた詩。
ずっと記憶に残っていた。なぜかはわからないけれど。
でも、くらい森をみはりながらというところは
覚えていなかった。
いかついってどういう意味なのかもわからなかったと思う。
今もよくわからないけど。